いろいろな機会に耳にする「一期一会」という言葉
広辞苑によれば、
「生涯にただ一度まみえること。一生に一度限りであること」
という意味ですが、もともと茶の湯の心得としてはちょっと違うようです。
幕末の大老、井伊直弼が著した「茶湯一会集」にこの言葉が出てきます。直弼は第13代彦根藩主を経て歴史の表舞台へ出てきますが、父・直中の14男として生まれ若いころは長らく部屋住みの身分でした。そしてその頃茶の湯に傾倒、深く修行を積んでいたそうです。
直弼がいう「一期一会」は「生涯ただ一度の機会」という意味ではなく「毎日が生涯一度しかない機会である」という意味になります。二度とないこの機会を大切に。一日一日、その時その時を大切に過ごしていきたいと思います。